2004/08/19 (木)

4年後に宇宙ホテルの建造を開始!

宇宙観光用の宇宙ホテルについては、宇宙観光を推進しているコリンズ教授は、軌道上のホテルの建造は技術的に可能な段階まできており、宇宙観光旅行の時代が始まる比較的初期の段階で宇宙ホテルの建造がはじまることを予測していた。
その予測が、現実になりつつある。

米ホテルチェーン「バジェット・スイート・オブ・アメリカ」のオーナー、ロバート・ビゲロー氏(60)は5年前から、世界初の民間宇宙ステーションの建設計画を進めており、早ければ4年後の08年に、第一弾を打ち上げる予定である。

ビゲロー氏が設立した新会社「ビゲロー・エアロスペース」の研究所では、NASAがが予算削減で断念した新素材の宇宙ステーション「トランスハブ」の開発権を取得し、これを元に宇宙ホテルの開発をすすめている。
風船のように宇宙空間に膨らませる方式の建造物である。圧縮した状態で打ち上げ、宇宙空間で風船のように膨らます方式だ
資金は約5億ドル(550億円)とされており、研究を素早く進め、コストを抑えるためには、政府の補助に一切頼らない方針である。

地上で展開するホテルチェーンと同様、「普通の旅行者」が利用しやすい手ごろな料金設定を目指している。

ホテルの建造にあたっての問題は「普通のお客がくるか?」ということである。

現在の軌道旅行のためにある宇宙機は、使い捨て型のソユーズや半分使い捨てのスペースシャトルなどがあるが、
どれも民間人が乗るとしても数十億円もかかり、しかも訓練に半年以上かかる。
とても「普通のお客」とは言えない。

普通のお客である民間人がもっと手軽にいけるようになるためには、コストを下げて、特別な訓練がいらないような宇宙機の開発が必要である。

X PRIZEでは民間による宇宙機開発競争が行われ、にわかに民間宇宙機開発が注目されいるが、
ここで開発される宇宙機は「準軌道」であり、軌道の宇宙ホテルまでいくことはできない。

軌道ホテルにいくためには、さらに、軌道までの民間の安価な再利用型の宇宙機の開発が期待される。
その開発は、準軌道と比べて数段難しいとされている。
単純計算で準軌道の64倍のエネルギーが軌道到達には必要なのである。
しかし、民間で世界初の準軌道宇宙飛行を成功させたスペースシップワンの開発者であるバート・ルータン氏は、予算さえあれば数年で軌道までの宇宙機を開発することができると発言している。

また、日本でも日本ロケット協会が1990年代に、軌道宇宙飛行用の完全再利用型宇宙機「観光丸」の研究を行った結果、
約3年でプロトタイプを開発することが可能であるとの研究結果を報告している。

民間が本気で宇宙観光事業を目指したすばやい開発を行えば、宇宙観光が可能な時代が数年後には現実になるのかもしれない。

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CNNニュース

2004/08/13 (金)

諦めない・・・「Rubicon」もX PRIZE挑戦の決意変わらず

X PRIZEにエントリーしているチームの一つ、米Space Transport Corporationチームはスペースシップワンと差がつけられているが、最後まで諦めないとの決意を示した。

Space Transport Corporationは“Rubicon”という宇宙機で勝負をかけている。


Space Transport Corporationは米国ワシントン、フォークを拠点に活動し、2003年12月よりANSARI X PRIZEエントリーしている。Space Transport Corporationは低コストでの宇宙輸送機を開発し、商業ビジネスとして宇宙輸送や宇宙旅行サービスを提供することを目的に活動している。
チームリーダのPhillip Stormはアマチュアながら固体燃料ロケットの設計した人物である。
その後ゼネラルダイナミックスとAerojetの仕事を行ない、チームではエレクトロニクス系を担当している。
もう一人のリーダのEric MeierはNASA JPL、ゼネラルダイナミックス、Aerojetの仕事を行なってきた人物で、チームでは機械系を担当している。

チームが開発している宇宙船“Rubicon”は7つの固体ロケットエンジンを持った推進システムのロケットで、固体燃料、APCPを使用した単段式の垂直離陸/パラシュートによる海洋着陸の宇宙機である。
地上から垂直に打ち上げられ、最高速度3000マイル/secで高度110kmまで上昇し、パラシュート降下により再突入し、海洋に着水する。飛行時間は25分で、無重力時時間は3分、上昇時7G、下降時5Gの加速がかかり、クルーキャビンは与圧室である。

8月8日に「Rubicon 1」で打ち上げ実験を行ったが、残念ながら失敗に終わった。
しかし、 失敗にも決して諦めることなく、宇宙旅行の実現に向けた開発を今後も行っていくと決意を新たにしている。

スペースシップワンやワイルドファイアが9月末、10月初めに立て続けに挑戦を表明し、X PRIZEがいよいよ佳境に入っている。
しかし、Rubiconだけでなくまだまだ他のチームも諦めてはいない。
X PRIZEで優勝するチームはこれら26チームすべての代表でもあるのだ。
宇宙を目指す冒険者たちの熱き挑戦は続く。
X PRIZEを知る人はスペースシップワンやワイルドファイアだけでなく、どうか、彼らも応援していただきたい。

このページではX PRIZE全26チームを紹介しています。

関連サイト
ANSARI X PRIZE
Space Transport Corporation
空中分解のショックを乗り越え……宇宙ロケット「Rubicon」が再挑戦へ(8.11 PCWEB)

2004/08/11 (水)

宇宙のヨット ソーラーセール展開実験成功

8月9日 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は太陽光を受けて運行するソーラーセールの展開実験に成功した。(JAXAニュースページ
実験は内之浦宇宙空間観測所(鹿児島県内之浦町)にて行われ、小型ロケットS―310―34号機を打ち上げ、セールの展開実験を行った。

ソーラーセールシステムは帆船の帆と同じように太陽光を受けて推進するシステムである。
このシステムの利点は、太陽光さえあれば、少ない燃料で長距離を進むことができることにあり、将来の惑星間の航行、惑星間旅行といったものに応用が期待される。
木星以降で太陽光が弱まった場合には地球からレーザー光を当てて進ませるという方法も考えられている。
次世代の宇宙航法システムである。

ソーラーセールと言えば 故カール・セーガン博士が設立に携わったアメリカ「惑星協会」が、世界初の「民間」による惑星探査技術試験ミッションとして「Cosmos-1」ミッションを立ち上げたことでも有名である。

宇宙旅行時代が到来すると、軌道上からソーラーセールで遠宇宙へ旅立ったり、宇宙ヨットレースも夢ではないかも知れない。

参考サイト
日本惑星協会

画像提供:JAXA

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Space Future Japan