宇宙観光用の宇宙ホテルについては、宇宙観光を推進しているコリンズ教授は、軌道上のホテルの建造は技術的に可能な段階まできており、宇宙観光旅行の時代が始まる比較的初期の段階で宇宙ホテルの建造がはじまることを予測していた。
その予測が、現実になりつつある。
米ホテルチェーン「バジェット・スイート・オブ・アメリカ」のオーナー、ロバート・ビゲロー氏(60)は5年前から、世界初の民間宇宙ステーションの建設計画を進めており、早ければ4年後の08年に、第一弾を打ち上げる予定である。
ビゲロー氏が設立した新会社「ビゲロー・エアロスペース」の研究所では、NASAがが予算削減で断念した新素材の宇宙ステーション「トランスハブ」の開発権を取得し、これを元に宇宙ホテルの開発をすすめている。
風船のように宇宙空間に膨らませる方式の建造物である。圧縮した状態で打ち上げ、宇宙空間で風船のように膨らます方式だ
資金は約5億ドル(550億円)とされており、研究を素早く進め、コストを抑えるためには、政府の補助に一切頼らない方針である。
地上で展開するホテルチェーンと同様、「普通の旅行者」が利用しやすい手ごろな料金設定を目指している。
ホテルの建造にあたっての問題は「普通のお客がくるか?」ということである。
現在の軌道旅行のためにある宇宙機は、使い捨て型のソユーズや半分使い捨てのスペースシャトルなどがあるが、
どれも民間人が乗るとしても数十億円もかかり、しかも訓練に半年以上かかる。
とても「普通のお客」とは言えない。
普通のお客である民間人がもっと手軽にいけるようになるためには、コストを下げて、特別な訓練がいらないような宇宙機の開発が必要である。
X PRIZEでは民間による宇宙機開発競争が行われ、にわかに民間宇宙機開発が注目されいるが、
ここで開発される宇宙機は「準軌道」であり、軌道の宇宙ホテルまでいくことはできない。
軌道ホテルにいくためには、さらに、軌道までの民間の安価な再利用型の宇宙機の開発が期待される。
その開発は、準軌道と比べて数段難しいとされている。
単純計算で準軌道の64倍のエネルギーが軌道到達には必要なのである。
しかし、民間で世界初の準軌道宇宙飛行を成功させたスペースシップワンの開発者であるバート・ルータン氏は、予算さえあれば数年で軌道までの宇宙機を開発することができると発言している。
また、日本でも日本ロケット協会が1990年代に、軌道宇宙飛行用の完全再利用型宇宙機「観光丸」の研究を行った結果、
約3年でプロトタイプを開発することが可能であるとの研究結果を報告している。
民間が本気で宇宙観光事業を目指したすばやい開発を行えば、宇宙観光が可能な時代が数年後には現実になるのかもしれない。
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